2023/9/22 Flavor
【Flavor Flavor】Vol.5 爽やかさとほろ苦さのマリアージュ「ハッサクオイル」

「フレーバーオイル」をご存じですか?
名前を聞いたことはあるけれど本当は使ったことがない。どんな料理に使ったらいいかわからない。そういう方のために、フレーバーオイルの魅力をお伝えするこのコラム。
今回は、安芸の島の実の「ハッサクオイル」をご紹介します。
〈 酸味、糖度、苦みのバランスがいいハッサクを 〉
ハッサクオイルは、エクストラバージンオリーブオイルに、広島県産の乾燥ハッサクを漬け込んでハッサクの風味を加えた香味オイルです。
広島県は、生産量日本2位を誇るハッサクの名産地です。ハッサクオイルに使っているハッサクを育てたのは、ミカンや甘夏なども手がける沼田農園の沼田英士さん。栽培のこだわりについてお話をうかがいました。

「肥料は有機肥料を使っていて、植物を枯らすような除草剤だけは使わないようにしていますね。それと、有害鳥獣にも注意を払う必要があるから、できるだけ圃場を点検するように心がけています。最近は消費者の皆様のニーズが多様化して、柑橘の種類が増えていますけど、皆様に喜んでいただけるように、昔ながらの酸味、糖度、苦みのバランスがとれたハッサクも残していこうと思っています」
レモン生産者の西山さんと同じように、沼田さんも“耕作放棄地”について話していました。
「かつては山腹まで丁寧に耕作された農地が荒廃して、美しい里山の風景が少なくなっているのがとても残念です。農業は天候に非常に左右されますし、コストを考えても、農業を続けるのはとても厳しいですが、消費者の皆様に喜んでいただけるのを想像しながら、日々農作業に汗をかいています。これが結果的に、美しい里山の維持につながるのではと思っていますね」


〈 海外の最高ランクのオイルをブレンド 〉
オーガニックやグルテンフリーなど、食への関心が高い農業大国オーストラリア。北半球のオリーブ生産諸国に似た気候で、生産量はなんと日本の約100倍。イタリアやギリシャからの移民も多く、オリーブオイル文化が根づいています。
安芸の島の実のフレーバーオイルには、現地の最大手Boundary Bend Olives社の最高ランクのエクストラバージンオリーブオイルをブレンドしています。生産から搾油、オイル保管までの水準の高さと、国際基準より厳しいとされるオーストラリアオリーブ協会の基準をクリアしている品質の高さ、そしてフルーティーなテイストで選びました。
南半球のオーストラリアでは、オリーブの収穫・搾油が5~7月に行われます(日本では9~10月)。収穫・搾油時期が異なる海外のオイルをブレンドすることで、安芸の島の実のフレーバーオイルは1年を通して安定したおいしさを実現しています。

〈 ハッサクオイルを使ったオリジナルレシピ 〉
●柑橘香るスパークリングパフェ

レシピの詳細はこちら
次回は、辛党ならぜひとも抑えておきたいフレーバーオイル「ペペロンオイル」をご紹介します。お楽しみに。
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